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ACT.4 史上最大のマンチキン!?

 前回の原稿から少し間隔があいてしまったが、決して打ち切りになった場合ではないので安心して頂きたい。自らの学祭で自分の詩の作品展の準備で、原稿まで手が回らなかったのだ。実際、下書きは何回分かあるのでこれから出していこうと思う。

 さて、今回もACT2に引き続いてコンベンションについて書こうと思う。

 コンベンションでのマンチキン出没という構図は、簡単に崩れそうにない。

11月3日に我がG−S.T.F.の二度目のコンベンションが開催された。そこに現れたマンチキン、メンバー曰く「史上最大のマンチキン」と遭遇したのであった。予め書いておくが、今回の原稿はそのマンチキンの人格否定ではなく、T.RPGプレイヤーのマナーの欠如として見ていただければ幸いです。

 さて、史上最大のマンチキンだが、マンチキンの要素である暴走・自慢・勘違いなどを惜しみなく我々に披露してくれた。コンベンション当日、開会式前に見た時からヤバイオーラが出ているマンチキンでした。メンバー誰もが、「一緒にプレイしたくない」と思っていたはずです。

 そのマンチキンのT.RPG信念を一言で説明すると『GURPS絶対主義』というか、GURPSしかやらないマンチキンでした。コンベンションでのGM卓予定には、GURPSのオリジナルサプリメントの卓が2卓あった。そのマンチキンは、いずれかの卓に座るのではないのではないかと予想された。

 G−S.T.F.のコンベンションは、『オリジナルオンリーコンベンション』という性質上、ルールや世界観という部分はその場のGMに一任してあり、GMの言うことは寛容に聴いてプレイしてもらわなければ、いとも簡単にゲームを壊してしまう可能性を秘めているのだ。システムオリジナルに関しては、このことが当てはまる。既存のシステム(今回の場合はGURPSのこと)オリジナルサプリメントも同じことが言えるはずだ。その世界観にあわせて、既存システムのルールを世界観にあわせて修正しているだろうし、少し悪く言えば、そのGMの解釈の中にその場のルールが存在していると言える。

 物事の理解力には差があるし、それ以上に状況把握能力には差がある。コンベンションで私が必要だと思う能力は、“その場の(システムへの)適応能力”である。GMによって性格は均一ではないし、システムやサプリメントにもそれぞれの色がある。それが、楽しみの1つではないのではないか?すべて均一を求めるならば、コンベンションに来る意味はないと思う。(知り合いの卓に座り続けるのなら別だが・・)

 今回のコンベンションでは、6卓の卓が成立した。そのマンチキンは、言うまでもなくGURPSのサプリメントのプレイを希望した。プレイヤーたちが希望のGMの元へ散っていき、そのマンチキンが希望した卓は、そのマンチキン一人しか集まらなかった。従来のコンベンションでは、こういう場合は卓を潰して他の卓へプレイヤーには移動してもらう、というのが一般的な対応となっている。しかし、そのマンチキンは「私はGURPS以外はやりたくない」と駄々をこねたので、すでに卓が潰れたGMをプレイヤーとして投入してプレイは開始された。サプリメントの魅力に惚れこんで「是非!」というのではなく、あくまでもGURPSがやりたいからの一点張りで押し通したのだ。

 その場のプレイ状況を再現してみると、

GM「この世界観では、このシステムは少し変更になってますので、このゲームではルールブックに載っているのを採用しますので。」

マンチキン「あ〜、そうですか。でも、私はいつも通りやらせたいただきますので。よろしく。」

・・と言った具合に、自分の思うがままのプレイをするというか、上記に書いたその場の適応能力がまったくないマンチキンで、マンチキンにおいてベーシックなプレイスタイルである。“自分ルール”でのプレイを見事におこなってくれたのである。別にそのサプリメントじゃなくても、うちのコンベンションじゃなくても、いいんじゃないかと思う。そのマンチキンに相応するゲームを上げるのならば、昔出版されていたドラクエなどのゲームブックである。ゲームブックなら、レベル最強で自分ルール全開でクリアできるだろう。そのマンチキンにオススメしたい。

 そのマンチキンを創りだしたのは、T.RPGプレイヤーであり、GMであり、コンベンションであると思う。コンベンションで人を集めて、穏便にコンベンションを運営していくことなから主義から生み出された腫瘍である。実際、『マンチキン大量製造所』みたいなコンベンションが存在しているのが現状だ。プレイスタイルの統一を進めるつもりは毛頭ないが、少なくともGMの指示には最低限従って欲しい。それが嫌なら、コンベンション参加は控えて欲しい。

 G−S.T.F.の代表が言うように、“T.RPGは大人の遊び”なので、そのマンチキンがプレイ中におこなった、爪を噛みながら鼻をほじくりながらのプレイは許されることではないのだ。T.RPG界全体のモラルの低下につながっている。プレイ中眠ったり、プレイが緊迫している状況下でGM何も告げずに会場内を歩き回ったり、プレイが盛り上がった状況下でのミスの指摘など、例を上げていけばきりがない。それはすべて、一気にプレイ熱を覚ましてしまうだろう。

 なんとかプレイが終わり、アンケートを書く時、そのマンチキンはアンケートに名前を記入しようとしませんでした。別にペンネームでもいいし、基本的には記入は自由なのですが、GMはそのマンチキンに「名前を書いて下さい」とお願いしました。そのお願いに対してのマンチキンの答えを聴いて、メンバー全員驚きと呆れで一気に疲れてしまった。その返答と言うと・・

 「ここに来ているような(コンベンションに来ているような)奴に、街中で声をかけられて、自分がオタクだと思われるのが嫌だから」

・・だそうだ。少なくともG−S.T.F.メンバー全員一致で「声はかけない」と結論に達した

確かに、見た感じオタク系の人には声をかけて欲しくないのが本音である。自分のイメージが低下するからだ。しかしそれは、自分の中にあるプライドである。例えば、T.RPGに愛着があるのならば、そんなことは思わない。その人の人格や人柄を理解して、自分が付き合いを持てる人と判断したら、見た目はあまり関係ない。恋人じゃないんだから、見た目なんてものはどうでもいいのだ。

我侭を押し通して、あげくの果てにコンベンションに来ている人たちへの批判・・。今では怒りは収まっていて、その人物に対して冷静な目で見ることができる。だからと言って、そのマンチキンの行動や発言の数々を許したわけではない。

これから入室禁止にしようかとまで考えた。というか、コンベンションに行けなくしてやりたい・・とまで思った。G−S.T.F.の看板みたいなものが汚された気がしたのだ。G−S.T.F.のGURPS担当(?)であるメンバーが一緒にプレイしたのだが、彼の手にも負えないほど酷い有様。

マンチキンは、そいつだけではない。そのマンチキンの詳しい風貌などを書いても意味がないのだ。コンベンションマナーに違反する人物にを、これ以上増やして欲しくないのだ。

それを未然に防いでいく為にも、コンベンション主催者側も会場内の状況をちゃんと注意して見なくてはならないし、それぞれの卓のGMやプレイヤー、それぞれすべてが意識の向上を心がけていかなくてはと感じている。




2000年11月13日 

文責:しんやすなおき



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