しんやすなおきのOriginal Bearms. com
ACT.2 夏☆コンベンションにて・・・
たまに昔を思い出すことがある。
小学校の頃のこと、中学校の頃のこと、高校生の頃のこと、自分が過ごしてきた季節や時間を思い出す。
T.RPGに初めて関わったのは、高校一年の春(だったはず・・)。その頃は、代表の家でのハウスプレイがメインであった。ハウスプレイ時代によく遊んだシステムは、ソードワールドやガープスなどの代表的な既成システム。その中で、私がよくGMをやっていた作品は「ガープス・妖魔夜行」である。そのGMで、私のマスタリングの基礎が形成された。
気の合う仲間とのT.RPG。それは、相手の癖や好みなどを考慮してできるため、GMもプレイヤーも安心感を持ってできるので、私はハウスプレイが好きだ。しかし、ハウスプレイは独特のノリを形成してしまい、いつもと違うメンバーでプレイする時に、自分と他人とのノリの違いなどを埋め合わせるのに苦労するはずである。私自身がそうであったように・・・。これは、活動の場が学内に限られる「大学のT.RPGサークル」などにもあてはまるのではないか。
そのハウスプレイから脱出して、少しずつ創ってきたオリジナルシステムを引っさげて、G-S.T.F.のメンバーは外に視野を向けることにした。それが、今夏の他のコンベンションへの参加である。7月20日〜9月10日までの期間の間、11のコンベンションにメンバーはそれぞれ参加した。(もちろん、メンバーを何人かに分けて出向いたわけだが・・)“このままじゃ成長しない”と思い私は、このコンベンション参加計画を実行することを決意した。
私は、高校時代に数回だがコンベンションというものに参加したことがあった。その時の印象が最悪だった為、私は今夏まで一度もコンベンションに足を運ぶことはなかった。私にとって約3年ぶりとなるコンベンション参加となった。
今夏は、G-S.T.F.主催のコンベンション開催もあり、他のコンベンション参加は日程的にキツイ部分があったが、そのぶんだけ多くの収穫を得た。
そして、同時に現実というものを見せつけられた。私が高校時代にコンベンション参加をしなくなった理由の一つ。“マンチキン”といわれる方々に出会ったのだった。その変わらない姿とというかその態度などに、懐かしさと同時に苦笑してしまった。
“マンチキン”といわれている人には、その自分が“マンチキン”だという自覚がまったくない。彼らは、自分のプレイスタイルやマスタリングが普通であり、他の人と比べても何も遜色ないないものだと思っている。私も他の誰かから言わせれば、“マンチキン”なのかもしれない。“マンチキン”というのは、自分とは対極以上の異質プレイスタイル(マスタリング)をする存在のことを言う。少し考えれば、自分のプレイスタイルなどの好み云々で解決できないこともない。部活動やサークルの幽霊部員対策と同様、“マンチキン”対策というのは棚上げされてきた部分も多いのではないだろうか?
しかし、“マンチキン”によるプレイやマスタリング以外の面。つまり、マナーの悪さに関しては目をつぶることができない。最低限、人間ならばそれくらいは守って欲しいものである。
何故、こんな当たり前のことを書くのかというと、今夏のあるコンベンション参加の時に見たある光景からである。
その光景とは「開会式前にキャラメイクをしており、GMがシステムや世界観の説明を始めていた」というものである。これを見たときには、さすがに怒りを感じた。コンベンションの主催者側を完全に無視した行為である。コンベンションに何度か参加していれば、知り合いが増えていくのは当然だろう。だからといって、開場と同時に目当ての卓に座り、いきなりプレイ開始状態になるのはやめて欲しい。GMとして始めてそのコンベンションに参加した私は、知り合いなんぞいるわけはなく、一部の人間に少し知られている程度である。フリープレイなのだから、どの卓に座ってもいいし、知り合いがいればその卓でプレイするのも参加者の自由である。しかし、コンベンションに参加しているのであって、ハウスプレイではないのだから自分勝手な行為は他人に悪い印象を与え、そのコンベンション自体の評価も自動的に下がってしまう。
確かに、コンベンションの規約には「開会式前のキャラメイクの禁止」という事項はどこにも書かれていない。だからといって、それが許されてしまうのか?揚げ足とりの正論で良いのだろうか?開会式が終わるまで我慢できないのだろうか??
しばらくして、開会式がはじまった。GM紹介中も彼らの卓の動きが完全に止まることはなかった。キャラメイクやゲームの説明が引き続き行われていたのだ。その時、GMとして参加していた私は、そのような行為に及んでいる人たちを見て“ああ、こんなコンベンションに来なければよかったのに・・”とまで感じてしまったのだ。コンベンション主催者側の汚点を指摘するならば、そのような行為を注意しなかった点だろう。今となっては、その行為に気づいていたかも怪しい。
彼らに何を言ってもたぶん無駄な努力であると思うが、それがマナー違反であることがわからないのだろうか?無論、その日の私のGM卓は立つはずもなく、その光景を目の当たりにした私は、その日はプレイヤーとして卓参加することもなかった。
T.RPGが衰退傾向が続いている今、特定のある境遇にしか身を置いていない人は、“引きこもり”状態と同じで、非常に視野の狭い人間となり、物事の善悪の分別もつかず、自分のやっていることにも気づかない人間になっていくだろう。これは、T.RPG界全体における衰退問題の原因に大きく関わってくるのではないだろうか?
“マンチキン”の悪行(マナー違反等)は、書き出せばきりがないのだが、今回書いたような全体の(プレイやマスタリング以外の)ルールやマナーが守れない“マンチキン”の中でも救いようがない下の下の存在である。
“マンチキン”については、またいずれ書くことになるはずである。
最後に、コンベンション主催者側の人間、そしてコンベンション参加者に聴きたい。「開会式前のキャラメイクやシステム・世界観説明」は、認めるのか?認めないのか?是非、この件については多くの人の意見が聴きたい。
一人でも多くの回答があることを期待する。
2000年9月17日
文責:G-S.T.F.副代表代理代行 しんやすなおき
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